【MDSAP適合性チェックリスト】マネジメントプロセス(CH1)

¥31,350

【MDSAP適合性チェックリスト】マネジメントプロセス(CH1)

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MDSAP(Medical Device Single Audit Programの略)はオーストラリア、ブラジル、カナダ、日本、アメリカの5か国の規制当局の規制要求事項に対する製造業者のQMSの適合性および妥当性を、認定された調査機関による1度の調査で確認するプログラムです。
カナダでは、2017年、2018年を移行期間として、 2019年1月1日以降、これまでのCMDCASからMDSAPに完全移行します。
そして2019年よりMDSAPの認証のみ受け入れます。
カナダで医療機器を販売する企業の場合、MDSAPを必ず受審・認証を受けなければなりません。

MDSAPは一度の調査で5か国の規制要件への適合性が調査されます。
すなわち、5か国共通の要求事項に対する重大な不備が発見された場合、調査機関から5か国に対し当該不適合が報告されてしまうことになります。
場合によってはFDAからWarning Letterが送られてくることもあり得ます。for cause査察が行われる等の可能性もあります。
また、初年度にグレード4、5に等級付けされた不適合を次回監査までに是正できていない場合、加点ルールに従ってさらに高い不適合グレードを付与されてしまいます。
つまり、1年目はかろうじて監査をクリアしたとしても、次回調査で当局報告レベルに達する不適合判定を得てしまう可能性があります。

MDSAPはCompanion Documentをベースにプロセスリンケージに着目した調査が行われます。
Companion Document:13485:2016をベースにし各国の要求事項を追加したMDSAP調査手順書です。
Companion DocumentはISO13485の箇条をそのまま記載するのではなく、各要求事項の遵守により達成されるべき状態に製造業者のQMSがあることを確認することを求めています。
FDAのQSITに近い査察手順書です。
すなわち、ISO13485等の要求事項の本質を製造業者が理解し、自社のQMSに落とし込んでいるかが調査されます。さらに、プロセスリンケージに沿った調査が行われるため、QMS内のプロセスのつながりを適切に理解しないことには、調査にタイムリーかつ適切に対応することは難しいでしょう。
MDSAP受審前に、規制要求事項の本質の理解および自社のQMSの理解、自社QMSの不備事項の事前の発見、改善が肝心といえます。

本MDSAP適合性チェックリストは医療機器各社がMDSAPを受審する前の自己点検用に作成したものです。

ぜひご活用ください。

目次
1. マネジメントプロセス(CH1)
1.1 適用される要求事項に適合し、品質目標を満たすために必要なすべてのプロセスが特定され、文書化され、実施され、監視され、維持されることを確実にするようQMS計画が行われていることを確認する。QMS及び製造する機器の適合性を維持するようQMSの変更がマネジメントされていることを検証する。品質マニュアルが文書化されていることを検証する。
1.1.1 品質マネジメントシステム
1.1.2 品質システムの手順及び指示
1.1.3 品質マネジメントシステム計画
1.2 トップマネジメントが管理責任者の任命を文書化していることを確認する。QMSの要求項が効果的に確立され維持されていることを確実にすること、QMSの成果についてトップマネメントに報告すること、及び、組織全体での規制要求事項の認識を高めることを確実にするこが、管理責任者の責任に含まれていることを検証する。
1.2.1 管理責任者/任命の確認
1.2.2 責任及び権限の評価/その他の例
1.2.3 訓練
1.3 品質方針及び品質目標が組織内のそれぞれの部門及び階層で設定されていることを検証する。品質目標が判定可能であり、品質方針との整合がとれていることを確実にする。品質目標を達成するために適切な方法がとられていることを確認する。
1.3.1 品質方針
1.3.2 品質目標
1.4 製造業者の組織体制及び関連文書をレビューして、責任、権限(例:管理責任者)、要員、インフラストラクチャーのための資源、力量、及び実現の計画及び適用される規制要求事項に従って機器を設計し製造するために必要な力量を要員が有していることを確実にするための訓練に関する規定が含まれていることを検証する。
1.4.1 責任及び権限
1.4.2 資源
1.5 規定の要求事項に対する製品の適合性に影響を及ぼす可能性のあるプロセスのアウトソースの範囲を決定し、QMSにおける管理の適切な文書化を検証する。
1.5.1 アウトソーシング
1.6 組織が、製品の品質に影響を与える業務を行う要員に必要な力量を決定し、適切な訓練を提供し、製品品質及び品質目標の達成に関して自らの活動の持つ意味と重要性を要員に認識させていることを確認する。訓練及び力量の記録が維持されることを確実にする。
1.6.1 訓練
1.7 マネジメントが、製品実現全体を通して製品リスクを分析、評価及び管理するための方針、手順及びプラクティスが確立され、文書化されていることを確実にするリスクマネジメント活動の有効性の継続的レビューを含めて、全体的なリスクマネジメント計画に対してコミットメントし、その責任を負っていることを検証する。
1.7.1 リスクマネジメントヘのコミットメント
1.8 QMSにより要求される内部及び外部の両方で作成された文書及び記録の管理のために手順が定義され、文書化され、実施されていることを検証する。組織が、少なくとも機器の寿命に等しい期間(ただし、製品リリースの日から2年より短くない期間)、記録を保管し、廃止した管理文書の写しを少なくとも1部保管していることを確認する。
1.8.1 文書及び記録の手順の実施
1.9 マネジメントレビューの手順が文書化されており、マネジメントレビューがあらかじめ定めた間隔で実施されること、また、QMSが適用されるすべての規制要求事項を満たすことを保証するために品質方針、品質目標、及びQMSの適切性及び有効性のレビューが含まれていることを検証する。
1.9.1 マネジメントレビュー手順の実施の検証
1.10 適切な販売承認を受けた機器のみが流通し、又はその他の形で該当する市場への商業的流通のために提供されることを確実にするための管理を組織が定義し、実施していることを確認する。
1.10.1 要員の責任及び権限
1.10.2 適切な販売承認を確実にするための管理
1.11 監査の最後に、適切かつ有効なQMSが整備され維持されていることを確実にするためにトップマネジメントが必要なコミットメントを示しているかどうか、及び、システムの有効性が要員に伝えられているかどうかについての判定を行うことが望ましい。
1.11.1 その他のプロセスの監査